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「時間」は有効活用しなくても良い?

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いきなりですが、皆さんは「時間」を有効に使っていますか?一日のスケジュールを書き出してみる、TODOリストを作ってみる。色々な方法で一日24時間という時間内にやりたいこと、やるべきことを実行していく。スケジュール通りに事が進んだときの嬉しさは何とも言えない良さがあります。

ただ

スケジュールを立てることで、生活が忙しくなってはいないでしょうか?やりたいこと、やるべきことを例挙したら時間がいくらあっても足りないような気持ちになることがありませんか?将来豊かになるために頑張りすぎると、余裕がなくなり、逆に心が貧しくなっていく余暇を過ごすときでさえも、スケジュールを立てて娯楽を詰め込んでしまう。

そんな「時間」を有効活用するが故に、「時間」がないように思えてしまう。そんな現代人の問題点を、今回読んだ『モモ』 (岩波少年文庫(127)という本は提起します。

 

時間泥棒

本の中では「時間泥棒」という存在がいて、大人たちに「時間」を節約して将来に使うために貯蓄することを促し、大人たちの時間を奪っていきます。一度「時間泥棒」に丸め込まれた人々は、「時間泥棒」の存在自体は忘れるものの、時間を倹約することを頑なに実践します。ただ、節約した分の時間は「時間泥棒」たちが奪い取っているため、なくなる。一日が、一年がどんどん早くなっていく。時間がドンドンなくなっていくから、人々は常に急ぎ、イライラする。そんな世界がこの本には描かれているのです。

 

「時間」とは何か

モモ』は児童文学であるにも関わらず、現代人の問題点をズバズバ切り込んでいきます。常に何かに追われるように生きる学生やサラリーマン。皆さんも少なからず見たことがあるかと思います。この物語が最終的にどうなったかはここでは語りません。是非読んでみてください!
今考えたいのは「時間」って一体何なのか、ということです。それについて『モモ』の一説が答えているので、読んでみてください↓

時間をはかるにはカレンダーや時計がありますが、はかってみたところであまり意味はありません。というのは、だれでも知っているとおり、その時間にどんなことがあったかによって、わずか一時間でも永遠の長さに感じられることもあれば、ほんの一瞬と思えることもあるからです。
なぜなら時間とは、生きるということ、そのものだからです。そして人のいのちは心を住みかとしているからです。(p83)

これは僕自身の解釈になるのですが、人間というのはそれぞれがそれぞれの時間をもっており、長さも流れる早さも異なります。平等ではないのです。しかし平等でないことは悪い意味ではありません。ある人の時間と、他のある人の時間はそもそも比べることなど出来ないという意味になります。同じ一時間でも「Aさんは○○をして楽しかったから30分のようであった」「Bさんは△△をしてつまらなかったから2時間のようであった」というのは良く聞く話で、それぞれの人間が異なった時間を感じ、その時間に生きているのです。それは人間は皆自分だけに流れる時間を持っているということで、何時何分何秒のような時計の時間のような「他者の時間」は参考にこそすれ、それにしたがって生きることは非常にストレスのたまることなのです。

「効率的な時間の使い方」に振り回されるな

 人間は自分自身の時間を生きているのなら、スケジュールを時計に合わせて組み立て、それに基づいて生きることは、自分の時間を否定することと変わりありません。効率はもちろん重要です。今の世の中、時計に従わなければ生きていくことは出来ません。否定しがたい事実です。しかし、効率だけに振り回されて自分の時間、効率に支配されないありのままの時間を作り出すこともまた、人間にとって非常に重要ではないでしょうか?
何かとスケジュールを立てがちな自分ですが、もう少し非効率で自由気ままな時間を作って生きたいと思います!

 

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