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「勉強」と「研究」の中間概念が欲しい

公開日: : 意見

こんにちは
今回は今の日本語に「勉強」と「研究」の中間概念がないことに対するちょっとした愚痴です。
皆さん「勉強」と聞いて何を想像しますでしょうか?

手元にある辞書で調べると、、、

1.学問や技芸などを学ぶこと
2.物事に精を出すこと
3.経験を積むこと
4.商人が商品を値引きして安く売ること

といった感じで出てきます。まあ、日常生活で一般的に使うのは1だと思います。そしてその大体が「学校」とか「教科」とくっついて使われます。例えば「学校で勉強する」「歴史の勉強をする」みたいに。

一方で「研究」というのは辞書上だと、、、

物事を詳しく調べたり、深く考えたりして、事実や真理などを明らかにすること。また、その内容

といった感じですが、一般的には「◯◯研究者」「◯◯研究機構」というような形で使われます。

とりあえずここまでをまとめると、一般的に「勉強」というのは”何かの目標のために勉強する”とか、”学校での勉強”という中身を伴って使われます。対して「研究」というのは”職業として何かを追求する”という風に使われているのでしょう。これら2つの用語がこのように使われていることに対して、僕は特に反対意見はありません。不満があるのはこの2つの言葉の中間にあたる言葉がないことです。

私事ですが、たまに「いつも何してるの?」という風に聞かれます。それに対して僕はよく「勉強している」と答えます。そうすると大体「なんの勉強?試験とかあるの?」って聞かれます。

上に書いた「勉強」の用法から考えるとこの返しは至極当然なのですが、個人的には非常に違和感があります。僕が「勉強」と言ったときに頭に浮かべているのは、”古典を熟読している”とか、”気になる問題について調べている”といったことなのです。
それに対して、僕の言葉を受け取った側としては僕が”何かの試験のために勉強している”といったことを思い浮かべてしまうのです。何か参考書とか問題集があって丸付けをしたり、解説を読んだりする類のものですね。

自分の真意が伝わってないなというのは何となく感じられるので、いつも補足の説明で「こういう勉強をしているんだよ」と付け加えています。そうすることでやっと真意が伝わるのです。非常にめんどくさい。これは別に質問者を貶しているのではありません。困ったことに僕も他人から「勉強している」と聞くとどうしても先に参考書とか使う類のものを思い起こしてしまうのです。ここが大きな問題点ですね。

さて、「勉強」という概念では一発で真意が伝わらない以上、他の概念を探さなければならないです。そこで思い浮かぶのは「研究」なのですが、これだとちょっと行きすぎなんです。本を読んで調べたりする程度ではとても「研究」とは言えないんですね。「研究」になってしまうと、”職業として自分の大半の時間をそれに費やしている”みたいな風になって、非常に重々しくなってしまいます。それに「研究」するにしても現段階では知識が圧倒的に足りていないので、名前負けしちゃいます。

ということで、「勉強」「研究」以外に何か探さないといけないのですが、これが中々見つからない。「学問をする」とか「追求する」とかそれっぽい単語はあるのですが、何分一般的に使われる日常語とは言い難い言葉とは言えないため、これもまた真意が伝わらないんです。

うーむ、すごくモヤモヤする。多分今の日本語だと「勉強」に対して意味を付与しすぎなんでしょうね。その結果人によって「勉強」という言葉に対しての解釈に幅がありすぎるんでしょう。人間の思考多様性を考えると、概念によって全ての人の考えを一発で正確に伝えること自体そもそも不可能に近いことなんでしょうけど、それでもなんかモヤモヤする。なんかいい言葉はないのでしょうか。。?

※ちなみに中国語だと「読書」という単語は一般的に日本の「勉強」に相当した言葉、「勉強」という言葉は”無理を強いる”といった感じで使われています。同じ漢字文化圏の中国に解決の糸口を見つけるのも一つの手かもしれません。

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