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東アジアにとって哲学とはなにか

公開日: : 意見

最近頭にまとわりついて離れない問題。
一度自分の中で解決した問題であるはずなのに、懲りずにまた考えてしまっています。
メモ程度に簡単に文章化してみる。

「哲学」という熟語は「philosophy」という西洋語の翻訳概念として使われています。「philosophy」とは、諸説はありますが、とりあえず「人間存在や人間の行動、人間の意識に対して徹底的に考える学問あるいは営為」とでも定義しておきましょう。

そしてこの「philosophy/哲学」に携わる人々を所謂「哲学者」と呼びます。有名どころで言えば、デカルト、カント、ニーチェ、サルトル等々、多くの方が(覚えているか否かはさておき)一度はみたこと聞いたことのある名前かと思います。そして少し造詣の深い方であれば、様々な哲学者の思想を調べた経験があることでしょう。

「philosophy」の訳語としての「哲学」を上記のような西洋哲学者の思想を捉える枠組みとして扱うならば、特に問題はありません。問題は「哲学」という熟語を東アジアで適用することができるのか、という点です。

「日本哲学」「韓国哲学」「中国哲学」という呼称は一応存在していますし、私自身は「中国哲学」を研究しています。しかしここでいう哲学は「philosophy」と同種のものとして考えるべきなのでしょうか?

「philosophy」という概念が「哲学」という熟語としてが東アジアに定着したのは19世紀以降のことです。それまでは「philosophy/哲学」という概念は東アジアには存在していませんでした。極端にいってしまえば「日本哲学」「韓国哲学」「中国哲学」というのは、それぞれの地域の歴史の中で、「philosophy/哲学」っぽいものを探して、この概念に無理やり当てはめたものにすぎません。ですので、これらの呼称は非常に変なものなのです。

この問題は、実は僕自身の中では一度は解決された問題でした。「philosophy/哲学」というのは西洋由来の概念ではあるが、これは普遍的概念であるが故に東アジアでも、これに対応するものが必ずあるはずだ、と。しかし「中国哲学」の研究を本格的に始めてから、また考えるようになってしまいました。「中国哲学」として考えられているものを見ても、どこか「philosophy/哲学」という概念でそれを表すことに抵抗を感じてしまう。有名なフランスの哲学者であるジャック・デリダは「中国には哲学がなく、思想しかない」といった言葉を放っています。確かに一理あるように思えてしまいます。しかしこれで済ませて良いとはなんとなく思えない。仮に「philosophy/哲学」という概念を適用できないにしても、もっと東アジア的な概念があるはずだ。でも「philosophy/哲学」という概念への誘惑は消えない。非常に悩ましい。

・・・と、色々脈絡なく書いてしまいましたが、多分全員が納得する答えは出ないと思います。それでも「中国哲学」や「日本哲学」など東アジアの「philosophy/哲学」あるいは「思想」の研究を続けて行く以上、自分なりに納得できる答えは見つけておく必要はあります。いつになるかはわかりませんが、研究しながら考えていきます。

久しぶりの投稿で訳のわからないものとなってしまいました(汗
しかも後半は若干なげやりなかんじです笑

次の投稿はいつになるかわかりませんが、また見て頂けると幸いですm(_ _)m

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